東京都の江東区教育委員会は、小学校の学校選択制度を見直し、通学区域の指定校への入学を原則とすることを決めたと各紙が報じた。学校選択制を導入する自治体は増加傾向にあるが、今回のような見直しの動きは極めて異例とのことで、学校選択制の是非について一石を投じることとなりそうだ。

 学校選択制は2000年ごろより導入する自治体が増え、2006年度の時点で小学校では240自治体(14.2%)、中学校では185自治体(13.9%)で導入されている。特に学校間の距離が短い都市部での導入が進んでおり、東京では、23区のうち19区で学校選択制が導入されている。江東区でも2002年度から導入され、昨年度は小学校で20%、中学校で37%の児童・生徒が指定校以外に進学していた。

 学校選択制には、競争原理の導入による公教育の活性化や子どもの個性にあった弾力的な学校選びが可能になるというメリットがある一方で、学校と地域の関係の希薄化や、競争による教員現場への悪影響を危惧する意見も多い。実際、2007年には学校選択制による過度の競争を背景として、足立区内の学力テストで学校ぐるみでの不正が行われるという事件が起きている。

 江東区では今回の見直しの理由を地域とのかかわりを重視するためとしているようだが、これは、今年度より始まった「学校支援地域本部事業」に代表されるような、地域ぐるみでの子どもの教育を目指す流れも背景にあると考えられる。今後、ますます地域ぐるみの教育が重視されていく中で、他の自治体にも学校選択制を見直す動きが広がる可能性もある。

発言の一覧

2件あります。

    • 1
    • 名無しさん
    • 2008/9/26 20:08:53

    競争原理を推進した小泉改革を否定する流れが早くも公教育にまで、という感じがします。
    江東区教委はそんなこと意識していないでしょうけど、時代の雰囲気というか。
    しかし教育バウチャー制度って聞かなくなったなぁ・・・。

    • 2
    • 名無しさん
    • 2008/9/26 20:46:00

    当たり前の状況に戻っただけの話。

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