5日の産経新聞が報じたように、日本弁護士連合会は2月19日、全国学力テストを、教育現場に過度の競争をもたらし、教師の自由な教育活動を妨げ、教育に対する「不当な支配」(教育基本法16条1項)に該当する疑いが強いと指摘する、「全国学力調査に関する意見書」を渡海文科相に提出した。

 同意見書は問題の所在として、

  1. 地域住民が都道府県別・学校別に公表された調査結果を容易に取得しうるなどの理由から、1976年の旭川学力テスト事件最高裁判決の当時に比べ、教育現場に過度の競争がもたらされるおそれが飛躍的に増大していること
  2. 成績重視の風潮が教師の創意工夫を妨げ、子ども一人ひとりの個性に応じた教育を受ける権利が侵害されると考えられ、事実、各地の学力テストでは点数を上げるために障害児を受験させないという権利侵害も発生していること

を挙げ、教育基本法16条1項に違反する可能性を指摘している。

 一方で、同16条2項の観点から、文科省による全国学力テスト実施の必要性も認めており、2008年以降のテストを、PISAやTIMSSなどの国際的な学習到達度調査のように、調査対象の学校や児童・生徒を抽出するサンプル調査で実施するなど、方法を改めることで問題を解消することを要求している。

 参考までに、教育基本法第16条1〜2項を以下に引用する。

第十六条 教育は、不当な支配に服することなく、この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきものであり、教育行政は、国と地方公共団体との適切な役割分担及び相互の協力の下、公正かつ適正に行われなければならない。
2 国は、全国的な教育の機会均等と教育水準の維持向上を図るため、教育に関する施策を総合的に策定し、実施しなければならない。

発言の一覧

1件あります。

    • 1
    • 名無しさん
    • 2008/3/12 8:59:12

    また4月がやってきますね…。

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