裁判を扱う映画・ドラマなどで、裁判所の前などにある、「剣と天秤を持った女性の像」を見たことがあると思います。最近では映画『HERO』で何度もアップになるこの像に注目された方もいらっしゃるかもしれません。平成21年の裁判員制度導入も目前に迫りいよいよ私達も“法に無関心”ではいられなくなってきました。今回は像にかかわる“ちょいネタ”をお届けします。
裁判所・弁護士の机の上などでみかける女性の像。天秤をもっているところから、「公平」に関係する像なのかな、ということまではおおよそ想像がつくかもしれません。この像は、テミス<Θεμιs=Themis>像(※)。ギリシャ神話に登場する法と秩序の神様です(ローマ神話のユスティティアとも同一視されています)。
ギリシャ語でテミスは「確固、不動」「「自然の法則」「必然」といった意味。片手には剣、もう片方の手に天秤を持っており、剣は強制力をあらわし、秤は公平をあらわすものだと言われています。特にヨーロッパ諸国では、裁判所、弁護士事務所などの法関係の場所に、法を司る神様としてこのテミス像を飾る習慣がみられるようです。
弁護士バッジの中央部分にはこの秤(天秤)が刻印されており、テミスの名前は、和久俊三の小説や今年の2月に打ち上げられたNASAの人工衛星(ASTROARTS)など、色々なところに使われています。タロットカードの「正義」も、テミス(またはテミスの娘アストラエア)がモチーフとなっているという説があります。
テミスには、剣と天秤の他に、もう一つ大きな特徴があります。それは、「目隠しをしている」ということです。目に見える表面的なことに惑わされずに、私見を廃し、客観的事実を判断するためだとか―。
平成20年、いざ裁判員に任命された時に、私達はそのように対処できるのでしょうか。「強制力」があるにも関わらず、法に関してはあまり理解していない、というのが実情なのかもしれません。次期学習指導要領においても、法教育は一つのキーワードとして取り上げられていますが、今からある程度の知識を蓄えておく必要があるのではないでしょうか。
ちなみに、日本の最高裁判所のエントランスホールにあるテミス像は、西洋のものと比べてちょっと仏像風で、目隠しをしていません。世界の像にも目隠し派と目隠しなし派があるようですが、仏像風なのとあわせてこれも「日本式」?
今回の「テミス像の意味」は、実は以前に法教育研究会の第3回会議の中で、筑波大学附属中学校の館先生が「扱って欲しい内容」として挙げられたものです。法を教える際、導入の“ちょいネタ”として、この像は使えるかもしれません。
- 法の女神テミス(東京第一弁護士会)
http://www.ichiben.or.jp/01_shoukai/frame_set.html#4 - 全国法教育ネットワーク
http://www.jnlre.com/ - 選挙ポスターに落書き―神奈川県の私大生を逮捕(きょういくじん会議)
http://kaigi.edublog.jp/B04701C4/ - 法教育は必要ないの? 裁判員制度いよいよ間近(きょういくじん会議)
http://kaigi.edublog.jp/2FE4015A/
※ 写真は中央大学の多摩キャンパスにあるテミス像


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法教育って、とりあえず「クロサギ」とか「ナニワ金融道」でも読ませておいた方が目的は手っ取り早く果たせる気がするんですが・・・。
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